プレスリリース
プロトコル規格のコンフォーマンスは、同一ネットワーク上で異なるメーカーのデバイスが問題なく共存して動作するための基礎であり、相互運用性ともいいます。この両者は通信技術を成功させるために非常に重要です。このため、EtherCAT Technology GroupはEtherCATデバイスのコンフォーマンスを非常に重要視しています。すべてのETGメンバー企業はデバイスを市場投入する前にEtherCATコンフォーマンステストツール(CTT) を用いてテストする責任があります。
CTTは、EtherCATフィールドデバイスにEtherCAT技術を仕様に準拠して実装するための公式リファレンスであり、このことはEtherCATスレーブデバイスの製造メーカーなら誰でも知っています。CTTの最初のバージョンは2008年にリリースされ、これまでのところ全てのアップデートは機能の追加であり、それぞれの機能的な変更はありません。Version 2.3は最初のバージョンの全ての機能とテストを継承し、EtherCAT技術そのものの安定性を強調しています。この完全な後方互換性は、EtherCATソリューションの全てのサプライヤーとユーザーにとって大きな利点であることが証明されています。
CTTの拡張は、ツールの機能であれテスト範囲であれ、従来どおり、実際の要件やデバイスメーカーからのフィードバックに基づいています。このように、このツールは開発完了後にコンフォーマンスをチェックする純粋なテストツールから、EtherCATデバイスを設定し、目的の動作状態にし、特定の動作をさせるために特別の機能を有効化できる非常に有用な「開発補助」ソフトウェアへと長年にわたり進化してきました。これは新機能の多くで継承されています。例えば、特定のEtherCATプロトコルのプロパティやISO/OSIモデルの低レイヤーを制御・テストするためのユーザインタフェースが追加されました。便利なことに、他のツールではほとんどサポートされていないユニークな機能として、CTTはPHYレジスタへのリード/ライトアクセスができるようになりました。これは特に最初のハードウェアプロトタイプの立ち上げ時に有用な機能です。
すべてのCTT機能はスクリプトベースの制御でアクセス可能であり、デバイス全体の受け入れテストに統合できる自動テストシーケンスが実現されています。EtherCATの実装そのものをサポートする多くの機能に加えて、CTTの中核であるテスト対応範囲も拡張されました。多くのSemiデバイスのプロファイルが標準テストセットに追加されました。IEC 61800-7-2 (CiA DS402に相当) に準拠したサーボドライブプロファイルのテスト範囲も大幅に拡張されています。
テストロジックやテスト自体は、EtherCAT Technology Group内の "Technical Working Group Conformance "と呼ばれる特別なワーキンググループによって定義され、公開されています。一方、テストで定義されたロジックを実行し、このロジックに基づいてEtherCATデバイスの動作を評価するCTTソフトウェア自体は、ベッコフが開発し保守しています。このため、ツールの継続的な開発が可能です。新機能として設定ツールを内蔵し、新しい64ビットアーキテクチャを含む現在のWindowsオペレーティングシステムをサポートしています。コンフォーマンステストツールのバージョン2.3は、ETGの全メンバーが利用可能です。
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